早見沙織出演アニメについて[第1回]

せっかく早見沙織出演作品を色々と見るのだから、所見を書いていこうということだ。

記念すべき第1回目に何を見るかは既に決まっていた。
早見沙織のデビューは2007年でテレビアニメの『桃華月憚』の川壁桃華であるのだが、

Wikipediaの早見沙織の出演作品の項目、テレビアニメの欄に一番最初に書かれている作品は『CLANNAD-クラナド-』の女子生徒役となっている。実際に放送されたのは『CLANNAD』が10月、『桃華月憚』が4月に放送開始であるからこの表記の順番は時系列とは合致しないが、これはあいうえお順に列記されているためで、これからもWikipediaを参照していくことを考えて上から順番に見ていった方がわかりやすいと考えただけである。特にそれ以上の意味はない。


CLANNAD』についてだが、言わずと知れた名作と呼ばれるヤツである。『Kanon』、『Air』と続くKeyの恋愛アドベンチャー三作目で発売は2004年4月28日である。どの作品も有名ではあるが、自分はいわゆるギャルゲー、エロゲーといわれる作品に疎くプレイしたことはないし、見たこともなかった。そもそも放送された2007年当時はまだ小学生で、そういった類のジャンルにはまだ興味はなかっただろう。そんな状況だったが中高に上がってからは『Kanon』、『Air』、『CLANNAD』といえば
よく耳にするタイトルで、BSやCSで再放送もしていたと思うし同級生にはそれらのプレイヤーもいた。「クラナドは人生」という言葉も友達に聞いたが、個人的には特に思うところはなく単に有名な作品という認識だった。


実はこの作品の第1期の22話(+番外編2話)をすべて見たのだが、早見沙織の出演は1話のみであった。出演していたのは女子生徒役で第1話の12分20秒から13分15秒くらいまでで台詞は「すっごく強いんです!下手に出ていくとかえって邪魔になりますよ?」、「カッコイイー!フフッ!」の2つだ。聞き取りにくくキャラも画面には出てこないので断定はできないが14分50あたりの「やっぱりつよーい」もしくは「カッコイイー」のどちらかもそうかもしれない。いずれもキャピキャピとしたかわいらしい女の子という印象を受ける演技だ。最近の作品しか知らない僕としては、今とは若干発声が違う気もするという程度の違和感はある。(そこになんかちょっと萌える。)

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↑右の半そでで髪の長い女子生徒役が早見沙織である。出番はここだけだ。


本当に出番はこれだけである。番外編も全て通して見てエンディングのテロップも完全に抑えたが全く出演はなかった。After story(2期)はそもそも出演しているという情報がない。早見沙織目当てなら見る意味はほとんど無かったといえる……

以下は『CLANNAD』アニメの感想でネタバレを含んでいる。
CLANNAD』はゲームの製作が2004年であるからかキャラクターのデザインや全体的なグラフィックが2016年現在ではやや古臭いように思えるが特に苦痛に思うレベルではないし、作画も安定している。おそらく登場する女性キャラクターは多くが攻略対象となるのだろうがアニメ第1期の本編では古河渚とのストーリーが中心となっている。正直なところアニメとしてのデキはそこまで良いとは感じられない。ゲームでは良くあることだとは思うがアニメでみると場面の転換が多く不自然な流れに感じるしテンポが悪いと思う箇所もある。22話の編成にしたときに1つ1つの話にわかりやすいヤマがないというのも見ていて退屈してしまうことがある。また、古河渚以外のキャラクターとのストーリーは場合によっては話の本筋とは全く関係なくなってしまい、一之瀬ことみや坂上智代のくだりなど蛇足ととれる部分もある。ただしそれらのストーリーの中でも古河と岡崎の関係が少しずつ変化していくという点で全く不必要とも言えないのだが、そのあたりを考慮してもあくまでゲームとしての筋書きから脱出できていないと思う。そして最も目立った短所といえば本編では主人公の成長や努力が特に見られないところだと思う。演劇部を復活させるという活動はしてみせたもののあくまでも手伝いをするという程度の活躍といえ、仲違いをしていた父親との関係に決着がつくわけでもなく、遅刻とサボり癖も治っていないように思える。家族との関係というのがひとつのテーマであり、終盤の古河家の物語は、序盤から丁寧に打たれた布石を土台にして盛り上がる大きな見せ場となっているが、その反面主人公である岡崎の親子関係が変化せず幕引きとなっているのでモヤモヤとする。また、アバンにたびたび入る謎の僕の声(エンディングのテロップの表記から)と少女の描写についても説明があまりなく理解に至らないためしこりを残している。(もっとも2期を見れば感想は変わるのかもしれない。父親との関係や謎の少女のあたりなど。)

残念ながら僕の見方としてはアニメを見ただけだとクラナドは人生などとは到底言えそうにない。